多くの例文を覚えている方が確かに英語を書く時役に立つが、意識的に例文集などを使って覚えるのと、実際に会話の中で何度も使って結果的に自然に覚えたというのでは全然違う。個人的には後者のように使ってるうちに自然に覚えたという形でないとその例文使えないと思うよ。
例えばI wonder if this game is enjoyable. という例文があるとする。
この例文で重要な部分は”I wonder if"の部分であり、
この言い回しをライティングで使えるようにするために例文として提示されてる。
でもじゃあこの例文覚えただけで"I wonder if"を自分の文章に組み込んでいきなり自由に使えるのかと言えばなかなか難しいと思うよ。
一度も使ったこと無いと通じるのかどうか確信が持てないから。
言葉というのは実際に自分で使ってみて相手に通じて始めてその言葉が使えたと言えるのであって、一度も使ったこと無い言葉は通じるかどうか確信が持てない。だからいくら例文集なんかで大量に覚えてても使ったことないならそれらはそのままだと宝の持ち腐れになってしまうんだよ。その覚えた例文を使えるようにするには実際に何度も実践で使わないといけない。これしないと自由に使えないんだよ。
だったらわざわざ前もって例文集なんかで無理やり覚えなくても、使いながら自然に覚えたという方法でいいんじゃないのって思うね。
例えば私がツイッターで
I wonder if this game is enjoyable.
って言う文章を書いてツイートするとする。
この文章は覚えてたんじゃなくて辞書とか使って何とか自分で書いた文章とする。
そしたら私のネイティブのフォロワーの一人が
It's very fun! You should play it as well.
って感じで話しかけて来た。
それで私が
Oh, I will give it a try!
って感じで会話が終了したとする。
この一連の流れで分かることは、このネイティブは明らかに
I wonder if this game is enjoyable.
という文章を理解して私に話しかけてきてる。
つまりこの英文はネイティブに通じてるのは明らかであり
この"I wonder if"の表現が実際に使えてる事が実感出来るわけ。
この実際に通じてるという実感を得ることは非常に重要であり、この経験を大量に積むことによって自分の英文がネイティブに通じるという確信が持ててくる。この経験を積まないと何時まで経ってもその英語は使えないままなんだ。
こうやって実際に使った英文だけが使える英文として自分の中に蓄積されていく。
そもそも何百の例文覚えるのなんて苦痛そのものだし、苦労して覚えたとしても定期的に復習しないと忘れてしまう。これが一年後の英語の試験の為に覚えると言うならまだ分かるよ。その試験当日だけ覚えてたらいいんだから。でも英語なんて10年20年使っていくものだしこんなものずっと覚え続けておくなんてやってられないでしょう。だったら気楽に使いながら自然に覚えたって形の方が続くし、こっちの方が結果的に英語上手くなると個人的には思うね。
それにライティングは例文数百覚えただけではネイティブが書くような自然な英文にはならないよ。何年もネイティブ相手に英語使って英語書くのに慣れないと精錬した英文にならない。この点誰も指摘しないよね。例文丸暗記した後のライティングの上達方法を誰も提示してない。例文丸暗記してそれ使って英文書いても間違いだらけなのに、その間違いだらけの英文をどうやって修正していくのか誰も話さない。恐らく例文丸暗記推奨してる人も自分が書いてる英文がどれだけ酷いのかネイティブチェックかけたことないから気づいてないんだろうね。
例文数百ひたすら覚えて、英語書く時その例文の一部を変えたらいいだけと思ってるなら大間違いだよ。そんなのは本当のライティング力じゃない。ただ手っ取り早く試験で点取るための一時しのぎにすぎない。この辺ホント間違った勉強方法が広まってるよね。英作文は英借文とかどういう意味で言ってるんだろって思うよ。日本語書く時、いちいち例文思い出してるの? ビジネスで使うような定型文なら別だけど普通自分で書いてるよね。
英語も同じなんだよ。
例文は参考にはなるけど基本自分で英文書いていくんだよ。
ここはinつかうとか、これ言うにはI can't help butで始めたほうがいいなとか全部自分で決めて英文書いていく。
それだと間違いだらけの英文になる?
だから後でネイティブチェックかけて自分の英文修正していくんでしょう。最初から正しい自然な英文なんて書けるわけない。間違いながら少しずつ上達していくんだ。
I bought the book on YahooAuction.
って書いてネイティブチェックかけたら、
ネイティブにatに訂正される。どうもオークションではオンラインでも通常at使うみたいなんだよね。アマゾンで買ったならon Amazonっていうのにね。
こうやって訂正されながら一つずつ言葉の使い方を覚えていくしかないんだよね。自分の英文を自然な英文にしていくには。例文覚えたら終わりじゃないんだ。
こういう言葉の使い方を一つずつ身に着けていかないで、ただ例文丸暗記してその一部を変えて英文書くとどういう事が起こるのかというと、
例えば
「私は3日後に彼に会います」
という英文を書こうとする時、
「私は3日後に彼に会いました」
I saw him three days later.
という似たような例文を思い出して、ただsawをwill seeに変えて
I will see him three days later.
と書いてしまいがちなんだよ。
例文丸暗記してそれ使って英文書こうとするならこういう事起こるよね。
でもこの英文は間違ってるんだ。
I will see him in three days.
って書くのが正解。
この文脈ではthree days laterは使えないんだよ。
でも例文覚えただけではこの使い分け出来ないよね。
例文で「3日後に彼に会いました」っていう英文覚えてたら
「3日後に彼に会います」は未来についてだから
例文の一部を"will see"にすればいいだけとか思ってしまう。
例文覚えてそれ利用して英文書こうとするならこういう間違い頻発する。
きちんとthree days laterはどういう文脈で使うのか
in three daysはどういう文脈で使うのか一つずつ言葉の使い方を身に着けていかないといけない。
もっと詳しくいえば、
A: "I will play the game in three days."
B: "I beat the game in three days."
C: "I haven't played the game in three days."
この3つの例文のin three daysの使い方全部異なってるからね。
Aは3日後にそのゲームをプレイするつもり
Bは3日でそのゲームクリアした
Cは3日間そのゲームをプレイしてない
という意味になる。
自分で英語書く時この3つ使い分けて書く必要あるけど
例文覚えただけでこの使い分け出来るようになると思う?
1つ1つ言葉の使い方理解しないと使えるようにはならないよね。
例文覚えただけではこの辺の細かい部分に対応できないから
間違いだらけの英文書いてしまうんだよ。
この文脈ではaではなくtheつかうとか、ここはnoticeじゃなくてrealize使うとか、ここはinじゃなくてon使うとか、ここでは"It takes 時間 to do"のパターン使うとか、ここでは"I wonder if"で書き始めるとか、全部自分で判断して書いていくんだよ。自分の言いたい事をどうやって英語で表現するのか、これは数こなさないと上手く出来るようにならない。そしてその英文をネイティブチェックにかけて、この文脈ではrealizeじゃなくてnotice使うと忠告されたら、realizeとnoticeはどう違うのか、どういう文脈で使うのか一つ一つ「ネイティブ」に聞いて身につけていく必要がある。ネイティブに聞くというのが重要な点ね。非ネイティブだと深い部分になると分かってないから。これしないと本当のライティング力は身につかない。
ライティングは例文覚えたら終わりじゃないんだよね。ネイティブの言葉の感覚をいかに身につけるかが重要。そのためには英語を「理解」しないといけない。暗記しようとするとこの理解がおろそかになるからあんまり覚えようとするの良くないと思うんだよね。気合と根性で覚えようとすると微妙な英語感覚の習得の妨げになると思うよ。この英語感覚の習得というのはいわば針の穴に糸を通すようなもので、気合と根性で針の穴に糸を通そうと思っても無理でしょう。肩の力を抜いて指先の感覚を研ぎ澄ませる必要あるよね。英語の感覚も同じであまり暗記にこだわるとこの辺の感覚の習得の妨げになる可能性がある。
こうやって1つ1つの言葉の使い方を身に着けていくと自分の力で自然で正しい英文書けるようになる。意識的に例文覚える必要なんてないことも分かってくる。自分で自由に例文作れるんだから意識的に覚える必要なんてないよね。例文忘れたら一切英文書けなくなるとかそんなのはライティング力でもなんでもない。ライティングは実際に使いながら少しずつ上手くなっていくのであって、例文覚えたら終わりじゃないよ。